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お世話になった先生との別れと再会

私は幼少時代を海外で過ごし、幼稚園の年長で日本に帰国しました。言葉もまた覚えたてて、日本の文化にもまだ馴染めなかったのですが、早く馴染めるようにと地元の普通の幼稚園へと通うことになりました。ドキドキしながら初めて登園した日のことは記憶に鮮明です。優しい女性のK先生が待っていてくれて「Aちゃん、先生と一緒に遊ぼうね」と手をとってくれ、その手がとても暖かくて安心したのを覚えています。日本語があまりわからない私は、本来はおしゃべりなのに、とにかくおとなしかったようで、先生はとても気にかけてくれていました。そんなある日、先生が妊娠して、幼稚園を辞めることに・・・赤ちゃんが先生にできたことは嬉しかったけど、いなくなっちゃうんだ〜ととても悲しかった。まだ幼いから、そんな気持ちを伝えることができずに、お別れの会でも先生の顔を見られずに、話しかけられても無言だった私・・・・先生は気持ちを察してくれたのか頭をなでなでして、「また会いに来るからね」とお別れしました。やがて日本語もぐんぐん上達して、小学校へ上がる頃には本来の陽キャラ全開になり、おとなしかった私はどこへやら・・・ある日、運動会で演技を終えて戻ると、母親の隣で号泣してこちらを見ている人が。。。よく見るとK先生でした!「Aちゃん!」と名前を呼ばれて私も一気に幼稚園児に逆戻り。無意識に「先生お別れ会の時、ありがとうと言えなくてごめんね!」涙と共に口からこの言葉が。先生は「わかっていたよ、そんなこと」と優しく抱きしめてくれました。今でも先生とはハガキでやりとりしています。